「…あ、そう」 反応に困る。 んなこと言われても俺、 麻衣のこと何とも思ってないし。 「…陸はあの子が好きなの?」 「……はぁ?」 …好き? ……俺は…羽梨のこと…… 「…俺は…す「言わせないから」 そう言って羽梨は俺のネクタイを キュッと引っ張った。 いきなりのことで体がふらつく。 すると、 ─ちゅっ 少し騒がしい教室にリップ音が響いた。 それと同時に教室のドアには羽梨の姿。 あっ……やばい。 俺の頭の中に瞬間的にその言葉が浮かんだ。