「俺」

ドキッ…



ってドキッてなんだよ!
なんでドキッてなったの自分!

なんて心の中で自分にツッコミを入れる。


だってなんか、あの屋上の時みたいな…真剣な龍太郎がいたから……

「俺、諦めねえから……彼氏いるとか関係ねぇ。ぜってー諦めねえ…だからまた、協力してくれ…」

「りゅーたろ…」


あたし、龍太郎が良い奴だって知ってるよ。

さっきだって怒らないでくれたもん。

それだけじゃない…

いつもあたしをからかうけど、ムカつくことの方が多いけど、ほんとは良い奴って知ってる。


だから、龍太郎に幸せになってほしい。

「うん、がんばって」


龍太郎が幸せなら、あたしもきっと幸せになれる。

それが友達ってもんでしょ?



だからあたしは精一杯協力しよう。

強く強く、そう思った。