「ほら!すみれちゃんの名前とおんなじ色だし!」
「あーいいんじゃない?洒落みたいで」
洒落は余計だよ守風ちゃん。
でも、いい感じかも。
きれいな薄菫色の生地に大きなリボンが一つ。
裾にかわいいレースがあしらわれている。
うん。
こどもっぽくなく、かといってシンプルすぎない。
よし!
これに決ーめた!!
「ありがとう!撫子!!これ借りてくね!!」
「どーぞどーぞ!!…あ、それとすみれちゃ…」
「んじゃまたね!!終わったらクリーニングに出して返すから!!」
ドレスを受け取ると駆け足で撫子の屋敷を後にした。