「そうね。この間煎れてくれたきれいな橙色のコーヒーは舌が痺れるほどのお味だったと社長がおっしゃっていたわ」
わーい。
誉められちゃったー。
だけどなんか悲しい気分になるのは気のせいかなー?
「本当、竹中常務の苦労が目に浮かぶわね…。あなたは洗い物に専念してちょうだい。コーヒーは私が煎れるから」
「あ、私も手伝いますよ杉本さん」
「そう。ありがとう黒崎さん」
もー何だよ何だよー!
二人して私のこと邪魔にしてー!
てゆーかちょっと待て!!
さっき、聞き逃しちゃいけない情報がありましたよね!!?
八王子グループの上層部が来る!?
うちの会社に!?


