「ありゃりゃ。もうやけになっちゃったみたいだねあの蜂野郎は」
「…すみれ。お前は下がってろ。てか会場から出てろ」
「はっ!?なんでですか!?課長のほうこそ下がってて下さい!!」
「お前な…少しは言うことを聞け!」
「それはこっちのセリフですー!」
「ちょいちょいあんたら。この場面で痴話喧嘩はないだろ。つかここは命清が空気読んで引くべきだって」
守風ちゃんまでそんなこと言うの!?
何でよー!?
そんなことしたら課長が危ない目に合うじゃんっ!!
ガッシャーン!!
さっきよりも大きな物音が鳴り響いた。
どうやら八王子専務の振り回した椅子がテーブルを直撃したらしい。
砕けたグラスの破片があちこちに散らばっていた。


