その金貨の入った袋を出した男の顔を見て驚いた
この人…昨日も来てた
泣いている女の子を買って行った人
｢あれ？旦那、昨日の子はどうしたんだい？｣
商人も驚いたらしく、聞いている
｢あの女、泣きわめいて煩いから…バラした。今頃、魚の餌にでもなってるさ｣
｢ははっ、旦那らしい…でも、ほどほどにしてくださいよ？女集めるこっちも大変なんすから｣
この人達…
絶対頭おかしい…
人が死んでるのに、なんで笑っているの？
｢んで？こいつは、貰っていいのか？｣
私が思考を飛ばしていると、男が私を指さした
その瞬間
体の血の気が一気に引いた
