「怖かったです…とても…嫌な夢でした」


好きな人に…
グレイ様に捨てられる夢

でも…
この夢は現実に近い夢

グレイ様はスミレ様のもの
いつかは、その時が来て私は2人の邪魔になる

でも、どうか…


「私を売らないで下さい…グレイ様…」


もう二度と…
人以下の存在にはなりたくない


「俺に…売られる夢を見たの?」


私の頭を優しく撫でながらグレイ様が聞いてきた

だから、素直に頷く


「馬鹿だね。そんなこと…死んでもしないよ」

「…本当ですか?」

「うん、本当」


"だから大丈夫"っと言葉を続けて、グレイ様は微笑んでくれた