だから、行きたくない… 「サラ…」 黙りこむ私に、さっきとは全く違う優しい声で私の名前を呼んで… 「…………っ」 「行こう」 そっと、手を引かれる その行為が優しくて、私はつい龍之介くんに負けてしまう 龍之介くんも千尋先生なみにずるい 怒るだけおこるくせに 優しいときはとことん優しいんだ いつもそう、出会った時もそう 交流会のときも、今も 龍之介くんの馬鹿…そう心でおもい 私は龍之介くんに手を引かれながら保健室にむかった .