明るいブロンドの髪ー…
まずは、そこに目が奪われた。
「…望月、誰?知り合い?」
「先生と呼びなさい、先生と。
そして、制服を着ているだろうが」
「あっち、じゃねーの?」
“あっち”とは、きっと“看護科”のことだと思う。
だって…
彼が指差した方向は、看護科の校舎だったから。
「そうか、桐生は知らないのか。
彼女もお前と同じく、普通科の新入生だよ」
「……女が?」
…待て。
……“お前と同じく”?
………“新入生”?
…ちょっ、これで新入生なの!?
「へぇ…ま、よろしく。
日向ちゃん」
そう言って、ニコッと笑う彼は…
まさに、古い言葉で“イケメン”と言うものだった。
「…あ…え…っ」
そんな彼に笑みを見せられたら、出る言葉も出なくなる。
……反則、である。
「おい、桐生」
「…なんすか?」
先生は、“桐生”と呼ばれる彼に向き直る。
「交換条件だ。
お前の遅刻はなかったことにしてやるよ」
「…で?」
「お前達、仲良し5人で…
彼女を守ってやってくれ」
「………はい?」
………え?
桐生君同様、あたしも驚いて先生を見る。
え…守る?
あたしが?
彼に…?
先生、それって………
どういうこと!?
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