「心奈?」
名前を呼ばれるだけで、ドキッとする。
やっぱり、変だ。
「あ、ねぇっ…
信也君と歩君は?」
「334号室」
あれ…それって…
しれっとした顔をした桐生君は、あたしの思ったことに気付いたらしい。
悪戯っぽい笑いをした。
「今頃、アイツら教室で揉めてんだろうな」
「……………」
やっぱり知ってたんだ。
信也君も歩君も…
だから、あの時に教室にいなかったんだ…
「もしかして、桐生君が隣なのって…」
「あぁ?
勘違いしてんじゃねーよ。
望月の命令だからだ」
全ては初めから決まっていた。
「…寮までやってられるかって」
「あ?
言ったか、そんなこと」
「…言った」
「分かった、それ忘れろ。
ちゃんと守ってやるよ」
「ひゃっ…」
さっき教室でされたように、頭をくしゃくしゃってされた。
「お前、髪ぐちゃぐちゃ」
「…桐生君だって」
「俺は髪くらい乱れてても、かっこいいんだよ」
「自分で言っちゃう…?」
「事実だろ」
「……………」
この人は……
本当に…
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