逆ハーレムゲーム★☆




「まぁまぁ、聖。そうキレんなよ」



……一人、お気楽者がいた。



「恭也もうるせぇよ。
あんたもさ、ボケッとしてないで、早く歩けよ」

「え?あたし…?」

「他に誰がいる」

「…はい、すみません」



低い声を出した麻生君は、そのままあたし達から離れた。



「どこ行くんだよ」

「……だるい」

「帰りには戻って来いよ、な?」

「…めんどくさい」



こっちに振り向かず、スタスタ歩く麻生君の背中に、笑いながら桐生君は質問していた。



「麻生君…いいの?」

「まぁ、大丈夫じゃない?」



あまりにも普通に言うから…


早瀬君が言うことに、返す言葉が見つからなかった。



「おい、心奈」

「な、なに?
…って、なんで呼び捨てなのよ!」



急に名前を呼ばれ、不覚にもドキッとしてしまった。

いたずらっぽい笑みを浮かべるこの変態は、なんで常に笑ってるんだろう…?



「教室、そっちじゃない」

「…へ?」

「俺らは“こっち”な?」



桐生君は、爽やかにあたしを無視した。

そして、廊下の先…ではなく、右に通じる廊下を指差していた。



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