「誰」
眼鏡をかけていない黒髪の人が、あたしを見た。
漆黒の髪から覗いた瞳は、しっかりとあたしを捉えている。
「日向ちゃん」
「…だから、誰?」
「俺らと同じ“新入生”」
「外部?」
「しか考えられねーだろ」
笑う桐生君と、質問しながらも興味のなさそうな黒髪君。
“俺ら”と言うことから、きっと5人とも同じ一年生。
……全然見えないけど。
「あぁ、君が」
黒髪眼鏡君は、あたしを見るなり呟いた。
「望月に頼まれたんだけどさ」
黒髪君の代わりにあたしを含めて、4人が桐生君を見る。
「俺らで、コイツ守るから」
「……え?」
「は?」
「……………」
「……………」
明らかに戸惑う信也君とナルナル。
無言の漆黒コンビ。
何とも言えない…あたし。
「ねぇ、恭っ」
「なんだよ」
「ここちゃん…僕らが守るの?」
こ、ここちゃんって…!
目をキラキラさせる信也君。
「あのね、僕は賛成だよぉ」
「俺らが女の子を守るんだろ?
なんだよ、楽しそーじゃん!」
「僕も嫌とは言っていない」
「同じく」
…みんな承諾してくれるってことだよね…?
「よ…よろしくお願いしますっ」
あたしの複雑な高校生活がスタートした。
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