「そんな事ないよ。 てゆーか亘が言ったこと 気にするなよ? アイツは口悪いけど 根は良いヤツだと思うから」 「一ノ瀬くんと 知り合いなの?」 俺の言葉に女の子は 首を傾げて尋ねた。 その時、 彼女はやっと俺の顔を 見てくれた。 「あ……あなた!」 女の子が驚いたように 言ったので俺も彼女を見た。 「あ……君は!」 「廊下でぶつかったよね? 私、“常葉 沙葉【サヨ】”」 「俺は“高杉 爽”」 そして 再び君に出逢った。