「ありがとう。ゆかり・・・・・・」




「きっと、豪太なんて全く気にもしない存在だと思うよ」





本当にそうだ。



クラスの男子なんて、目に入らなかった。



先生しか見てなかった。







「今、会社に先生がいたらどう?きっと豪太にドキドキなんてしない。会社には、先生がいないし、結婚して先生がいつもそばにいるから、ちょっと気持ちが揺れちゃうだけだよ」






会社に先生がいたら・・・・・・そう想像しただけで胸が躍った。




スーツ姿の先生が、同じ会社で働いているなんて夢みたいだと思った。





どんな顔して、電話出るのかな。


どんな風に、お客さんに頭下げるのかな。




サラリーマンしてる先生もちょっと見てみたいな。