「もしかして、山内さんって、大野さんとデキてんの?」
ちょっと腰をかがめて、耳元で豪太が小声でそう言った。
「え?」
「へへ。俺の勘だけど」
そう笑った顔が、またかわいくて、キュンとする自分を止められなかった。
どうして、豪太にドキドキしちゃうんだろう。
自分でもわからない。
だって、私・・・・・・先生にしか興味がない。
先生のことしか男性と思えないくらい先生が好き。
なのに・・・・・・どうして。
それに、どちらかといえば、好みのタイプじゃない。
かわいい系の顔は好きじゃないし、Sっぽくもない。
全然、先生と違うのに。
「飲み会の後、ふたりでラーメン食いに行ったんだろ?あれから、大野さんよくうちの部署に来るし、な~んか怪しいんだよな」