「パパ~!」
笑顔で駆け寄ってくる七緒を抱きあげた。
「重くなったな」
「直ちゃん、大好き」
七緒はそう言って、俺の大事な直に手を伸ばす。
「ありがとな、直」
「七緒ちゃん、かわいすぎるよ」
想像する。
いつか・・・・・・俺と直のかわいい子供ができたら、と。
こんな風に、子供に微笑むんだな。
いつもより声が高くなる直を見て、胸が熱くなる。
直は子供が好きだからな。
本当は、もっと前に七緒に会いたかったはずなんだ。
でも、それができなかったのは・・・・・・それだけ乗り越えるのに時間がかかったってこと。
そりゃそうだよな。
自分の旦那に、他に子供がいるなんてさ。
嫌だと思うよ。
それなのに・・・・・・直は、全部全部受け入れてくれた。
そして、七緒の気持ちをいつも気遣ってくれる。
七緒が俺の子供かどうかわからないと告げられた時も、直は冷静だった。
“だからって何も変わらないよね”と、俺と同じ想いを抱いてくれた。

