白いジャージ7 ~先生とプールサイド~





公園で直は七緒と遊んでくれた。




滑り台の上から直に手を振る七緒。




俺はベンチに座って、その姿を眺めていた。





何があっても、七緒が俺にとって大切な存在であることに変わりはない。





そう。



たとえ、七緒が俺をパパと呼ばなくなっても。






先週の土曜日だった。



俺が七緒にお土産を渡したいと電話をした時。



母親から衝撃的な一言を聞いた。




“今だから言うけど、七緒は和人の子供じゃないかもしれない”




ショックじゃなかったと言えば嘘になる。



ショックだった。





でも、そう言われたからと言って、七緒への愛情は変わらない。





ずっと、自分の子供だと思っていた。



それは、変わらない。



もしも、俺の子供じゃないとハッキリと言われたとしても。






どうして、俺はこの人と付き合っていたんだろう。



俺は見る目がなかった。



俺と付き合っていながら、他の男性とも関係を持っていたということだ。




過去のことだとは言え、俺は悲しい恋愛をしていたんだな。


俺自身だって、大事にしていなかった部分もある。




この恋が永遠に続くなんて一度も思ったことがない相手だった。




俺は直に出会うまで、最低な男だったんだよな。