「元気か?大きくなったな」
「うん!!パパも元気?」
「ああ、元気だ。お母さんとお父さんと仲良くやってる?」
「うん!!お父さんとお母さんはよくケンカしてるけど、仲良しだよ」
話しながら時々、視線を直に向けた七緒。
俺の大事なふたりの“なお”
「今日は、七緒に紹介したい人がいるんだ。パパの大事な人。わかるかな?パパの奥さん」
どう説明しようかと昨夜から悩んでいたけど、もうちゃんと理解できる年齢だと思った。
「初めまして。直っていいます。七緒ちゃんと同じ名前なんだよ」
直はしゃがんで、優しく七緒に話しかけた。
「こんにちは。七緒です」
直と七緒が握手をした。
不思議な気持ちだった。
七緒が、もしも・・・・・・
俺と直の子供だったら。
一瞬でもそんなことを考えてしまった自分が情けなかった。

