白いジャージ7 ~先生とプールサイド~





直は、俺のすべてを受け入れて、愛してくれた人なのに。



俺の娘である七緒のことまで愛そうとしてくれているのに。





あれは、去年の秋だった。



七緒に京都のお土産を渡しに行く俺に、ついてきてくれた。





◆◆◆





「久しぶりなんじゃない?七緒ちゃん」



「そうだな。ずいぶん大きくなってるだろうな」






紅葉していた木々も冬支度を始めた。



公園には、肌寒い風が吹く。




「本当にいいの?直、辛くない?」




「平気!!だって、七緒ちゃんは先生の大事な存在だもん。だから、私も会いたいんだ」





無理した笑顔ではなかった。




心の底からどう思ってくれている笑顔の直を見て、俺はまた直を好きになった。






いつも会うのはこの公園。




俺は、勝手だけど七緒の母親とは顔を合わせたくない。




この公園まで走ってくる七緒が、とても愛らしい。






「遅くなってごめんね」



久しぶりに見た七緒は、髪が伸びて、女の子らしく成長していた。