白いジャージ7 ~先生とプールサイド~




「ケーキもあるから、後で食べようね。会社の近くのケーキ屋さんで買って来たんだ」



「ごめんな。お前も働いてるのに・・・・・・いつも俺の為に頑張ってくれて」




“お前”って言われたことも何だかドキっとした。



どうしてだろう。





「お前って呼ばれると、ドキドキするよ」




「そう?じゃあ、お前って何度でも言ってやる。今夜は、お前お前って連発してやるから」




Sな顔した先生が、テーブルの下で私の足先をつっつく。




「初めて先生に“お前”って呼ばれた時のこと、今でも覚えてるんだよ。すごく嬉しくて。矢沢って呼ばれた時も嬉しかったなぁ。名前覚えてくれてたんだ~って感動した」




懐かしい。


みんなの先生だった。



新垣和人。


人気のある体育教師。



みんなの憧れの先生。




たくさんの生徒が先生に恋をしていて。





「直は特別だったよ。俺にとっては」





なぜだか、私が高校生だった頃の話ばかりした。




2人とも忘れるはずがないけど、こうして時々思い出して、より鮮明に覚えていたかった。





先生の特製カフェオレを飲みながら、ケーキを食べた。



疲れている先生に甘いチョコケーキ。