「直っぺ、トイレ長いって」
「へへ」
要君に突っ込まれて、私はお腹が痛い素振りをして笑った。
この長いトイレの訳を、きっとみんな理解してる。
あゆみの目が腫れていること、きっと気付いてる。
真崎君は。
「あゆみ、それ食わないなら俺が食うぞ」
真崎君は、遠い席からあゆみに声をかけた。
「やだ~!あんたになんか絶対あげない!!」
あゆみは笑顔で答えた。
弱くなんかない。
強いよ、あゆみ。
すごいよ。
恋する女の子はきっとみんな強くなれるんだ。
大事なものを守るため。
大事な何かを失わないために。
先生と目が合った。
何もかも全部わかってくれているような表情だった。

