あゆみの笑顔を見て、真崎君も頑張って笑顔を作る。
「結婚式は、俺とテルで歌でも歌うから」
真崎君が美穂にそう言った。
「俺と?」
「テル、嫌なの?」
「嫌じゃないけど、照れるなぁ」
「じゃあ、先生と歌うから良いよ!」
みんなが、先生の歌を聞きたいと言った。
美穂は、大声で“先生に歌って欲しい”と言った後で、申し訳なさそうな顔をして黙りこんだ。
あの出来事は、みんなの心の中からまだ消えてはいなかった。
もちろん私も。
一瞬静まり返った。
「よぉ、遅れてすまんな」
ちょうどいいタイミングで先生の登場。
先生は私の隣じゃなく、真崎君の隣に座った。
そういう気遣いもまた先生らしい。

