「なぁ、たっくん。さっき言ったこと取り消すよ」
「何?」
「完璧を期待されてると疲れるって言っただろ?あれ、なしにして。期待されてるってことは、それだけ幸せってことだもんな。俺はこれからも直にとっての完璧を目指して、日々生きていくよ。それが俺にとっても幸せだって、わかったから」
助手席であくびをしたたっくんは、起き上がり、俺の肩を叩いた。
「そんなこと昔からわかってるくせに」
そう言って、たっくんはまた寝転んだ。
「いつからそんな生意気になったんだぁ?」
俺もシートを倒し、窓から空を眺めた。
俺が間違ってた。
愛する直に嘘をつくなんて、間違ってた。
自分の間違いから目をそらし、直の態度にショックを受けるなんて、最低だな。
俺は、やっと心から反省できた気がした。
嘘をついたのは俺。
俺が悪かった。
木々の隙間から見える青空は、とても澄んでいた。
俺の心も・・・・・・
少しは澄んできたかな。

