「落ち着いて考えれば、直ちゃんも反省してんじゃない?」
「そうだと思う。今頃、中田とどんな話してんのかな」
「ゆかりのことだから、先生最低!!って怒ってると思うな」
だろうな。
中田は俺に失望してるだろうな。
俺だって、俺自身に失望してんだから。
車を停める。
遠くに滝が見える。
窓を開けると、心地良い水の音が聞こえた。
「でもさ、本当に先生の心の中に、これっぽっちもないの?変な気持ち」
たっくんは、やけに真面目な顔をしてそう言った。
「ない。絶対にない」
俺は確信を持って答える。
「先生も気付いてないだけじゃないの?」
俺は黙りこむ。
そんなわけないだろ。
水谷先生に変な気持ちって何だよ。

