「俺、直に嘘をつくことがこんなにも辛いなんて。自業自得だよな。もう二度と嘘はつかないし、隠しごとはしない。直に、また辛い思いをさせてしまった・・・・・・謝っても許してもらえないかもしれないけど、本当にごめん」
うなづけなかった。
動くことも、瞬きすることもできない。
夫婦っていろんなことがあるんだな。
私達みたいに仲良し夫婦でもこんなことがあるんだから、世間の夫婦にはもっといろいろあるのかな。
そんなことを考えて、妙に客観的に、先生を見ている気がした。
「ちょっとひとりになりたい」
私の口から出たのは、今まで先生に発したことのない言葉だった。
どんな時も、先生と一緒が良かった。
沖縄で私がやきもちやいた時だって、教育実習の先生が先生を好きだって知った時も・・・・・・
いつも先生のそばにいたかった。
でも・・・・・・
今、
ひとりになりたいと思った。
先生の顔を見たいのに、見ちゃうと、許してしまいそうな自分がいた。
許しちゃいけない気がしてしまったんだ。

