白いジャージ7 ~先生とプールサイド~





「直、俺の話、聞いて欲しい」




私、おかしい。




“水谷先生も一緒だったんでしょ”って笑って言えば、それで終わるのに。




どうして、涙が止まらないんだろう。





先生があまりにも優しく抱きしめるから。



先生の声があまりにも悲しそうだから。






「落ち着いて、直」





先生は、私を強く私を抱きしめてから、そっと手を繋ぎ、リビングへ連れていく。






情けないな、私。




もう何年も先生の隣にいて、少しずつ強くなれたと思っていたのに。




全然・・・・・・成長してない。





それどころか、高校時代の私よりも弱いよね。






あの頃は、ただ“好き”って気持ちで、先生を信じようと思った。




今は、独占欲が生まれてる。




奥さんなのに、隠しごとされたってことに傷ついてるんだよね。





それと・・・・・・


奥さんだから、先生は言えなかったのかなって・・・・・・



結婚しているから、先生は自由に恋ができないから。





心が揺れているのに、そのことに気付かないフリをして、先生は無理してたんじゃないかって・・・・・・




バカだな。



昔の私の方が純粋だった。




ちゃんと、透明な心を持っていた気がする。