「直、直……」
困ってる。
先生は、どうして私が泣いているのかわかってるような気がした。
きっと、先生だって辛かった。
隠しごととか嘘とか大嫌いだもんね。
でも、隠さなくてはいけなかった理由は何?
私が豪太にドキドキしちゃったから神様が罰を与えたのかな。
先生も、水谷先生にドキドキしちゃったのかな?
好きになったのかな。
私よりも大事な人ができたの?
「直、話せる?」
「いいよ。先生……無理しないで」
「何が?どうした?直、俺のこと見て」
「もう十分幸せもらったから。もう私、先生に一生分の幸せもらったから」
何を言ってるんだろう。
まだ先生の言葉を聞いてもいないのに、私は勝手に“別れ”を予感していた。

