俺は、今日家に帰ってすぐに、直に話そうと決心した。



心配かけたくなくて、黙っていたこと。



いや・・・・・・違う。




俺は、直の為じゃなく、俺自身の為に嘘をついたんだ。







「新垣先生、どうかしましたか?」




声をかけてきた水谷先生の目を見ることができなかった。




「ほら、すごい肉ですよ~!焼きましょうよ」




さすが男子が買い物しただけある。




「おい、畑中!肉だらけだな」



「だってやっぱり肉だろ!」





肉、ウインナー、えび、そして、ちょっとだけ野菜。






バーベキューって、久しぶり。




そういえば、直としたことあったっけ?



ありそうでなかったな。




今度、たっくん達でも誘って、みんなでやりてぇな。





「水谷先生、一緒に写真撮ってよ」



畑中は、持っていたデジカメを俺に託し、水谷先生の横へ行く。




「いいけど、私、恥ずかしいなぁ」



「いいじゃん。思い出だし!」




ふたりで並ぶ姿を見て、みんなが冷やかした。



俺は、遠くから1枚、ドアップ1枚。