翌日、土曜日。

今日は学校が休み。

朝食後、わたしは自分の部屋にいた。

本棚を見て、思わず失笑してしまった。

マンガや小説は書斎に置いてある。母、姉、兄の本もそこにある。

なのでわたしの部屋の本棚には、手芸にまつわる本しかなかった。

「手芸中毒か」

でも母は料理本、父はコンピュータや情報関連の本、姉は彫刻の本、兄はマンガの資料しか、私室に置いていない。

…オタク一家と呼ばれる日も、そう遠くはないだろうな。

そしてわたしの部屋の棚には、手芸の道具と材料がびっしり入っている。

一メートル以上はある棚なのに、この全てが手芸関連。