「ご家族は進路のことについて、何も言ってこないのか?」

「聞かれはしました。専門学校のことも…。行きたければ行って良いと言われています」

「ふむ。まあまだ時間はあるし、しばらくは考えてみるといい」

「はい、ありがとうございます。失礼しました」

「ああ」

五分ぐらいで終わったけれど、気疲れが…。

「あっ、カナ。終わった?」

職員室を出ると、ミホと会った。

バスケ部の下級生二人と、廊下で話しをしていたみたいだ。

「うん、次はミホでしょ? もう入っても大丈夫だと思うよ」

「そだね。じゃ、アンタ達、またね」

「はい! ミホ先輩」

「またお話してくださいね」