「おはようございます。梓センパイも遅刻ですか?」


「お…おはよう。寝坊しちゃって…蓮川くんも?」


「はい!仲間ですね~!」


寝坊したとは思えないテンションの蓮川くん。


髪の寝ぐせが直ってないから、本当に寝坊だろうけど。


「ふふっ。」


寝ぐせがある蓮川くんを見ていると思わず笑みがこほれた。


「梓センパイ?」


「蓮川くん、寝ぐせ…」


「げ。直してる時間なかったから…。

梓センパイ、恥ずかしいんであんまり見ないでくださいね!」


寝ぐせ、そして恥ずかしがってる蓮川くんがすごくかわいく見えた。



「てか、『蓮川くん』ってやめましょ!『奏太』でいいですから!」


「え…」


『奏太』って蓮川くんの下の名前だよね?


私、晴しか男子の名前呼んだことないし…ちょっと抵抗がある。