「なんで? どうして気づいてくれないの? 戻ってきてよ・・・」 いつの間にか 涙が止まらなくなっていた。 「・・・うぅっ・・・グスッ たす・・け・・て・・・」 敦斗の姿は 見えなくなってしまった。 しかも後ろからは 見知らぬ誰かが追ってくる。 ガッ!!!!! ついに追いつかれて 腕をつかまれてしまった。 ・・・ギリギリギリ その力はとても強く 女の人のとは思えないくらいだった。 ・・・怖い怖い怖い 「いやぁぁぁああああ!!!!」 抜けかけていた力を 振り絞って叫んだ。