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『んっ……』

「目が覚めたか…」

『っ……!』


(…っ、くそ…)

冷たいコンクリートが今の俺に比例しているみたいだ
まるで冷徹な、俺みたいに…ひどく冷たい。

何かを喋ろうにも、口枷(くちかせ)を
されている為何も話せない、
手足も縛られてるし何も出来ない…

体を見ると痣だらけで極僅か動かすだけでも激痛が走った


『っ、ふっ…はっ、……(真、鍋)』
「あ?…きこえねぇなぁ…?」

『っ!!』

真鍋が鳩尾を蹴り、噎(む)せる。
痛いけれど、平然と何も感じなかった

それが真鍋の気に障ったのか、
真鍋の行為が段々エスカレートしていく

「おらっ!泣けよ!昔みたいにせがめ!
“許して下さい、ごめんなさい”って許しを乞えよ!」


『っ…』

「真鍋さん!そいつ、死にますよッ?」

“昔みたいに”

下っ端が慌てだしたのにも関わらず、
琉夏は昔を思い出していた