(…総?)

総が笑っている

いつも笑っているが今回は違った
“いつもの”笑いじゃなかった


『…どうした?』
「え…?」

近辺、といっても多少離れていたため、
授業を妨害するような声量になってしまった

『黒板の、日本語間違いのせいか?』

やっぱり、英語の教師じゃないだけあって、
英語もあやふやなせいか
日本語もあやふやだ


『それとも…』


隣で俊が顔を歪めた

…嵐龍の権力でも、席はバラバラだ


『…自分に対して笑ってんのか』


一体、誰に言ってんのか分かんなくてもいい

総は頭がいいから、名指しに
言わなくてもわかるだろう。


「ッ……!?」

総は驚いた顔をしたが、
すぐに元に戻った


それをみて、琉夏は『図星か…』
と、軽く呟いた。