「…気づいてるか?」

ボソッて囁くようにいった言葉は、
まるでこの場を楽しんでるようだった

『10人…

本来一人にここまで…』

「いや、11だな

俺がいるのに関わるなんてな…」

『それなりに、作戦が』



『「あって来てるんだろうなァ…?」』


チッ、と舌打ちして現れる奴等

「さっすがぁ…琉夏」

『…気安く名前を呼ぶな』

毒牙

それは卑しく、
残酷な牙

その冷徹な牙に触れたものは

一瞬の躊躇いもなく、毒に侵される


「あなたは、今日此処に俺様に従う」

毒牙の総長…名前など思い出したくもない

「ふざけるな…」

琉羽が少し殺気をだしてもビビらないコイツは、

…狂ってる


「また、同じ事を繰り返すのかァい?」
…狂っているような高笑いが耳に木霊する