黒猫~special cat~



気遣いか俺を触ろうとした総の手を払う


『ッ、触るな…!』

まるで汚らしいものをみるような目付き

それは鮮明に覚えている


ーーそれは、同じように俺が手を払った時だった

思い出したら同じ様になってるような錯覚になって、


『ごっ、ごめんなさ…』

「琉夏…?」

払われたとはいえ、明らかに様子がおかしい琉夏に、
全員が凝視した。

『な、ぐらないで、』

“アンタなんか生まれてこなければいいのに”

“死んでよ、はやく”

『こっ、殺さないで…』


「何言って…」

“殺さないで”なんて発言で焦りだした嵐龍。

「…琉夏ッ!」

開けたまんまのドアを入ってきた人物。


「…琉羽、さん」

「大変です!琉夏が…」

『やだ、やだ…、死にたくない』

そんな俺をみて琉羽は驚愕したが、すぐに近寄った。