湖に咲く 一輪の薔薇

―丁度二週間前―


いつものように繁華街来た恋華。ぶらぶらと路地を歩いていたら、奥から声が聞こえてきた。


「っらぁぁぁぁぁ!」

ガシャンッ

ガンッ

ドスッ

ボキッ




『け、んか?』


逃げようとしたが、ロングスカートの裾が運悪くサンダルに突っかかってしまった為、派手に転んだ。


ベシンッ



…………………



『ご、ごめんなさいー!お邪魔しましたー!』


クルッと後ろを向いて逃げようとした。 が!


「おい……、お前名前は?」




そう言って男は恋華に名を聞いた。




『血………が、ついてるっ』


「あ?こんなんどうだっていいだろ。そんな事よりおま―」


『良いわけないでしょ!これ、返り血?ハンカチで落ちるかな。』


十分くらい時間をかけて、恋華はその男の血を拭き取った。




尋常じゃないくらいに震えて。