湖に咲く 一輪の薔薇

ガラッ



ヨタヨタ歩きながら、京兄のベッドまで歩いて行く。






『けーいにっ!久し振りー』


返事を待っても、永遠に帰ってこない。
そんな事は分かっていても、もしかしたら と、お見舞いに来る度に話し掛ける。










『京兄、あたし重ねられてたんだって。優弥の元カノに』



お兄ちゃんの、ベッドの横に座る。




『〝あたし〟を見てくれていると思ったのに………っは。……駄目だね。こういう事があると、過呼吸がでちゃう』




溢れてくる涙を必死に止めながら、話し掛ける。





『お兄ちゃんがこんな事になったのも、あたしのせい…だから、お兄ちゃんの分も生きなきゃね』






でも、もう


疲れちゃったよ。









『バイバイ、お兄ちゃん。また、来るね』











そう言って、お兄ちゃんの病室を後にした。