「お、来たな!」



先生は私に気づいて、こちらに歩いてきた。




「んじゃあ、いつもの教室行っててー」


「はーい」






私は事務室を出ると、階段を駆けあがった。









「まさか来るとは思わんかった!」


「は?先生が呼んだんじゃないですか!」


「ごめんごめん!!冗談だよ。

篠ちゃん、怒ったぁ?」









ドキッ









もう...不意うちはやめてよ、先生。

あだ名で呼ばれると、どうしても調子が狂うんだから。




「別に」




照れ隠しに冷たく言ってしまった。