「あ‥」
女はキョトンとした顔で俺を見上げている。
「す、すまなかったな」
「あ、いえ‥」
「未那、さっきぶりだね」
「‥‥王子様!じゃなくて‥遥斗、さん‥」
「同い年なんだから呼び捨てでいいよ」
「む、無理です!」
「じゃあ命令ね。呼び捨てと敬語やめて」
「へ?」
ニコニコ笑いながら女にそう言う遥斗。相変わらず自己中だ。
「ほら、雪も挨拶しなよ。これから同室なんだからね」
「あ、ああ‥。涼野雪だ。雪で構わない」
「雪森未那です。雪くん‥?」
「っ!」
またもや心臓がバクバクと激しく脈を打ち出した。
「遥斗‥‥」
「ん?」
「俺は近々、死ぬかもしれない」
「雪ってバカだよね」

