「ま、悪い様にはしないからさ?」
にこり、首を傾げるその人に泣きそうになった。
笑ってるのに、意地悪な瞳の色を放っているから。
(……夢なら、どんなに良かっただろう)
クスクスと笑うその人を視界の端に捕らえながら、何を言ってももう無駄だ、とため息。
「そんな事よりさー。腹減ったし早く行かねぇ?」
まるで興味無い、そんな顔の王様は怠そうに携帯に手を伸ばす。
"そんな事"と言い退けるこの人が諸悪の根源なのに。
(…くそ…恐くて言い返せない)
お腹が空いてか、ただ怠いだけなのか。とにかく黒いオーラを身に纏うその人に一層近寄りたくないと思ってしまう。
こんなんで、サークル活動なんて出来るのかすら疑問だけど。
(…ってゆーか)
「あの、サークルってどんな事するんですか?」
1番大切なところをすっ飛ばし過ぎていた事に今更気がついた。
