《ピンポンパンポン……ブッ、一年A組水瀬翼さん。至急職員室へ来て下さい。繰り返します……》




「げっ……親父かよ」




放課後に鳴り響いた呼び出しの放送に、翼くんがあからさまに不機嫌な顔をする。




「悪い……ちょっと行ってくる」と、申し訳なさそうに言う翼くんに「待ってるね」と言うと、ニコッと笑って教室を出て行った。