「ぷっ!なんだそのまぬけ面!!」

「聖ちゃん!!なんで!?
なんでうちに来てんの!?」


そう。

私のお客様は、昨日私の顔を見たくないと言って怒らせ、私を悩ませていた張本人の聖ちゃん。


しかも、何事もなかったかのように笑って私の顔を指差している。

一体どうなってんの!?


「なんでって、用があったからに決まってんだろ」

「そうじゃなくて!」


私が聞きたいのはそんな事じゃないよ!!


あーもう!

ほんと、私の周りの人って話噛みあわないんだから!!


「昨日あんなに怒ってたのに……。
顔も見たくないって言ってたのに……!」

「ああ!なんだ、そのことか。
だって、しばらくって言ったじゃん」

「は?」


確かに、しばらくとは言っていた。

でも、まだ一日しか経っていないような気がするんですけど?