「隼人!俺がおとしたでぇ!!」 金髪はいまだにあたしたちの手を掴んだまま、フェンスにもたれている朱色に言った。 「……なんで、慧なんだよ!俺まだ行ってないのに!」 「勝利の女神が笑ったんやぁ!」 ……微笑む、じゃないか?それ。 「よし。じゃ、行くか」 「どこに?」 あたしが聞くと 「俺らの居場所ですよ」 と、黒髪が教えてくれた。 ……居場所、か。