「そろそろ、笑い止めてよ!」 「ははっ…!ごめっ!」 「もー…」 あたしは頬を膨らまして拗ねたフリをした。 「ちーは虫ダメだよな」 「仕方ないじゃん。怖いんだもん」 「小さい虫でも騒ぐからな~」 「魁、あたしのこと貶しに来たの?」 「手伝いに来たんだよ」 だったら、こんなことしないでよ…。 そう思っても魁の行動一つ一つにドキッとしてしまう自分がいる。 忘れたいのに忘れるどころか、二年前のことを思い出しちゃうよ…。