傷×恋=幸

ランさんの既婚疑惑はさらに深まった。



平日の夜、電話してみた。



「もしもし?」

「なにしてた…?」

「今休憩中。ごめん、仕事だから切るね。明日の朝に電話する」

「わかった…」



なぁ、本物はなに?



俺は騙されてんの?



次の日の朝、ランさんからの電話で別れが近いことを悟った。



「仕事中の電話、ホントムリなんだよ」

「ふぅん…」

「聞いてる?」

「俺ってペットじゃねぇんだけど」

「なに言ってんの?風都は彼氏でしょ?」



じゃあデートしようよ。



ラブホ以外で会ってよ…。



寂しいって言って、少しは俺を頼ってよ…。



そんな思いも虚しく、ダラダラ付き合っていたある日。



クロんちから少し離れたコンビニでランさんを見かけた。



あっちは俺の存在に気づいてなくて、見知らぬギャル男と手をつないでいた。



「美樹、飲み物どれ?」

「コレ!!」

「いつもミルクティー飲んでて飽きねぇの?」

「飽きないよ~。早く買って行こうよ、久しぶりのお出かけ!!」



バカみてぇ…。