【風都】



寝込み襲ってみる。



前の日、母ちゃんと映画を見て夜更かししてたちー。



悠都はユナとデート。



親父と母ちゃんは店。



俺は今からちーを襲う。



そんな晴れた休日の朝。



静かに自分の部屋を開けると、仰向けで寝てるちーがいる。



足音に気を付けながら近づき、ベッドに乗った。



ゆっくりと馬乗り状態。



やっぱり美人だ。



マツゲが長くてかなりネコ目。



そして俺の好きなこの唇…。



「んぁ!?」

「寝とけって…」

「ななななななっ!?なんで風都がいんの!?」



キスしただけで起きやがった…。



眠りが浅かったか…。



「誰もいねぇから襲いに来た」

「は…?」

「ちー、朝メシにする」

「寝癖すごいよ、風都」



こうやってあっさりかわされる。



本気で襲おうと思ったわけじゃないけど、ここまで俺に興味を示さないのも腹が立つ。



「痛くしねぇよ?」

「あっ、今日って土曜日か…。バイト探しに行こう~」



俺、お前の上に乗ってんだけど。