傷×恋=幸

お酒臭い風都に強く抱きしめられた。



あたしの肩に頭を乗せてフーッと息を吐き出した風都。



「夏川ちーになれ」

「な…に…?」

「俺、ちゃんとした大人になる。ちーのために。だから…絶対就職決めて戻って来るから。そん時は俺と結婚しろ」



顔が見たいのに、風都はいつまでも顔をあげなかった。



返事ができないくらい涙が溢れて止まらない。



お酒のせい?



それとも本心?



風都…顔が見たいよ…。



「返事返ってこねぇ…」

「こっち向いてよ」

「ヤダ」

「酔ってる?」

「多少…酒の力は借りてる…」

「じゃあ本当に…プロポーズなの?」

「ん…」

「信じらんない…」

「あ!?テメー、俺がどんだけ恥ずかしい思いしてんのかわかってんのかバカ!!」



勢いよく顔を上げた風都。



今まで見たことのないような顔の赤さ。



眉間に寄ったシワすらカワイく見えて。



心の底から笑顔になれたよ。



あたし、風都に恋してよかった。



『幸せにしてね?』




END