傷×恋=幸

なんて言えばいいのかわからなくて俯いた。



あたしの手を強く握ったのは紛れもなく風都で。



「そのうちイヤでも一緒になんだ。今だけ離れてたってどうってことねぇな」

「ねぇ…な!!」

「麻衣子になに買うか決めたか?」

「やっぱり温泉まんじゅうにする」

「ははっ!!喜びそう」



帰りに麻衣子に温泉まんじゅうを買ってまた新幹線。



新幹線に乗ってからは寂しくて泣きそうになってしまってる…。



元旦もそうだった。



風都といる時間が長ければ長いほど、あたしは泣きたくなる。



離れたくなくて…泣きたくなる…。



「風都…」

「つまんねぇ顔すんなよ。またバイトで会えんだから」

「でもやっぱり寂しい…」

「お前だけがそう思ってるわけじゃねぇだろ。俺だって同じ」



風都はあたしのすべてなんだって、改めて実感した気がする。



風都がいなくなったら…きっと生きていけない。



生きてたとしても、それは抜け殻だと思う。