傷×恋=幸

学校に行き、クロと一緒にやってきた事務室。



23歳だって言ってたけど、かなり若く見える。



「椿ちゃん、差し入れ」

「ありがとう」

「ケータイ番号と交換」

「ならいらない」

「ウソウソ。はい、コーヒー牛乳」



貢いでんじゃん!!



まぁコーヒー牛乳程度だけど…。



全く手応えなくね?



「もっとグイグイ行けよ…」

「ムリムリムリ。椿ちゃんSだから逆に嫌われる」

「SをMにすんのが楽しいんじゃねぇか」

「風都は元からドSだからそんなこと言えんの」

「そんなことねぇよ」



ちーには優しいよな?



優しいはずだ。



「もったいぶってんじゃねぇよ」

「えっ…」

「ケー番くらいなんてことなくね?折れねぇ自信ねぇだけじゃん」

「そんなことないから」

「だったら教えてやれよ」

「別にいいよ、ケータイくらい」



よし、親友の恋も応援する余裕が出てきた。



俺もちゃんと自分の恋、頑張ろうと少し思った。